タイ人との国際結婚【徹底解説】その②「タイ国外務省・タイ国郡役場編」

  • 2021年9月1日
  • 2022年2月1日
  • コラム
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タイ人女性と日本人男性の国際結婚

コロナ禍の厳しい状況の中、あるタイ人女性と日本人男性カップルが、この度めでたくご結婚されることになりました。

お二人より、弊社へ国際結婚手続きのサポート依頼をいただき、無事全ての手続きが完了しました。

お二人から「タイで同じようにお困りの方々のお役に立てるなら是非」と、情報提供についてご快諾いただきました。
そこで、タイ人と日本人の国際結婚の手続きについて、全3回で解説していきます。

今回はその②「タイ国外務省・タイ国郡役場編」です。

<目次>

前回

前回の記事(タイ人との国際結婚【徹底解説】その①「在タイ日本国大使館編」)では、タイ国郡役場にて婚姻登録をする際に添付書類として同時に提出しなければならない

・「結婚資格宣言書」
・「独身証明書」
・「旅券に関する証明書」

上記3点の入手方法について解説いたしました。

今回より、いよいよタイ国側とのやり取りが始まります。

第2ステップ「タイ国外務省の認証印付き書類を入手」

これらの書類ですが、このままではタイ国郡役場にて婚姻登録をする際の添付書類としては機能しません。
そこで、タイ国郡役場で使用可能な状態にするためにタイ国外務省の認証印を入手します。

言いかえれば、タイ国外務省の「認証印付き書類」を入手すれば、婚姻登録をする際に外国人が準備する書類関係がすべて手元に揃うことになります。

では早速、その「認証印付き書類」を入手するために必要となる書類をご紹介しましょう。

認証印入手に必要となる書類

①「結婚資格宣言書」(全1ページ)

原本。

②「独身証明書」(全3ページ)

原本。

③「旅券に関する証明書」(全1ページ)

原本。

④「パスポート」

原本、及びコピー(身分事項のページ、ビザのページ)。コピーは、「パスポート」と同じ表記での署名が必要です。

⑤「ワークパーミット」

原本、及びコピー(顔写真のページ、最新のスタンプのページ)。コピーは、「パスポート」と同じ表記での署名が必要です。

⑥「IDカード(妻になる者)」

コピー。コピーは署名が必要です。

⑦申請用紙

外務省領事局で番号札と共に受け取りますので、事前準備不要です。

また、上記の必要書類①~③は、タイ語への翻訳が必要となります。

⑧「結婚資格宣言書タイ語訳」
⑨「独身証明書タイ語訳」
⑩「旅券に関する証明書タイ語訳」

いずれも原本。

タイ語への翻訳方法

まず、①「結婚資格宣言書」、②「独身証明書」、③「旅券に関する証明書」を、英語からタイ語へ翻訳します。

英語(もしくは日本語)からタイ語への翻訳に際し、タイ国内機関で有効な翻訳にするには、およそ以下の条件があります。(2021年3月上旬時点)

・翻訳人はタイ人、もしくは外国語からタイ語へ翻訳する資格を有する外国人のみ可*

・翻訳人がタイ人の場合、特別な資格は不要

・翻訳した同じ書面上に必ず自署すること

*どのような資格か、その資格を証明する書面は必要か等、ご不明点はお気軽にお問い合わせください。

タイ人であればどなたでも翻訳が可能ですが、“公的機関への提出用にタイ語翻訳をし、それが受理された”という経験をお持ちでない限り、プロに任せましょう。

*ちなみに、在タイ日本国大使館、並びにタイ国外務省共に、正規の翻訳サービスはありません(2021年3月現在)

ご自身で対応される場合、民間の翻訳会社(相場800バーツほど/ページ)に依頼することも可能です。ただ、手間や費用、よりタイ国外務省に受理されやすい“型”を熟知していることなどから、タイ国外務省内にいるフリーランスの翻訳家に依頼するケースが多いようです。

タイ国外務省「認証印付き書類」入手の申請

必要書類の⑦~⑩以外の全ての書類が用意できたら、外務省の領事局へ出向きます。(行き方は後述します)

外務省領事局内部

まず行うのは翻訳です。

外務省領事局内に入ると、4~5名ほどいるフリーランス翻訳家が次々に声をかけてきます。
翻訳費用は、1ページあたり300バーツ前後から声をかけられます。
弊社が確認したところ、1ページあたり200バーツまでが値下げの限度でした。
値段の違いで翻訳の出来に影響が出ることはあまりありませんので、可能な限り値下げ交渉はした方が良いかと思います。

翻訳家と話がまとまれば、翻訳する書面全5ページ分を、建物内のコピーサービスで複写を取ります。
(コピー料金 2バーツ/ページ x 5ページ = 10バーツ)

コピーを翻訳家へ渡し、翻訳完了まで待ちます。

翻訳自体は1時間ほどで終わります。

翻訳結果を確認し、費用を支払います。領収書などはありませんので、費用手渡しのシーンを第3者に撮影してもらうなど、リスクヘッジを徹底することをお勧めいたします。

これにて翻訳が完了となり、⑥申請用紙以外の必要書類がすべて揃いました。
次はいよいよ外務省からの認証印を入手すべく申請に向かいます。

同3階に、国籍認証課(及び旅券課)の受付とカウンターがあります。

国籍認証課フロア

右手に見えるカウンターへ行き、手元にある書類をすべてスタッフの方に渡します。

不足書類がなければ、番号札と上述の⑥申請用紙を添えて書類が一旦手元に戻されます。

番号札と申請用紙

申請用紙への日付、電話番号、署名の記入指示がありますので記入し、自身の番号まで待機となります。

故障かと思いますが、当日は認証課の呼び出し番号の電光掲示板が作動していませんでした。
待つ間もしっかり番号を聞き取り準備しておくことをおすすめします。

呼ばれたら窓口へ行きます。

不備が一切なければ、そこで書類完全受理となります。

上:認証印申請費領収書    下:EMS代領収書

認証印申請費を現金で支払います。
(認証印申請費 400バーツ/1件)

通常3開館日で発行(例:水曜申請→金曜発行)となりますので、後日こちらの領収書を持参して「認証印付き書類」を受け取ります。

もしくは、郵送のサービスもあります。発行され次第の指定住所宛て送付も可能です。

郵送用封筒

郵送は追跡可能なEMSのみ、実費+手数料60バーツを支払い住所を記入し、スタッフへ戻します。

電話番号の記入をお忘れなく。

3開館日での認証印発行後の発送となりますので、到着には1日ほど余分にかかります。

 

万が一、提出書類に不備がある場合ですが、認証印申請費はその場で先に払いますが、書類はすべて返されます。

何が足りないのか、どこが間違っているのかを教えてもらえるので、その場で修正再申請 or 持ち帰って修正・後日再申請となります。

申請費用の支払いは一回のみなので、後日の再申請時に、認証印申請費の支払いは不要です。

初回申請時に受け取った領収書を持参するようにしましょう。

 

現金必須!

役所での手続きにかかる支払いは、全て現金で対応となります。

万一現金が手元にない場合は、ATMが同建物内にあるのでそちらで下ろしましょう。

弊社が確認したところ、主要銀行の中で唯一アユタヤ銀行(黄色)のATMのみありませんでした。同銀行のみ口座がある方でキャッシュカードをお持ちでない方は、外務省訪問前に現金の準備を。もしくは、少し距離がありますが入国管理局が入る建物まで行けばアユタヤ銀行のATMもあります。そちらで現金引き出しが可能です。

外務省領事局から出て東(上図黒矢印)に3分ほど歩くと、入国管理局へ続く大きな通りの出入口に差し掛かります。

そこから入国管理局の建物まで徒歩での移動も可能ですが、入り口向かって左手(上図赤矢印)にバイクタクシー乗り場もあります。

黄色の丸がバイクタクシー乗り場

タイ国外務省「認証印付き書類」入手完了

さて申請からちょうど3開館日目、提出書類の内容に一切の不備が無ければ「認証印付き書類」を入手できます。

左:「認証印付き結婚資格宣言書」   右:「認証印付き独身証明書」
「旅券に関する証明書」
認証印スティッカー

各原本の裏面には、このようなスティッカーが貼られています。

これで、タイ国郡役場にて婚姻登録をする際に必要となる書類が全て揃いました。

次はいよいよ第3ステップ「タイでの婚姻登録」です。

 

第3ステップに行くその前にここで、外務省領事局にて行う翻訳作業について注意喚起いたします。

翻訳作業において気を付ける点!

翻訳をお願いする相手が、会社として翻訳サービスを提供している、自身の知り合いである、などであればある程度安心できますが、外務省内にいる翻訳家は全員がフリーランスであると思われます。

そこで以下、フリーランスの翻訳家へ翻訳作業を依頼した後に起こったトラブルをご紹介し、注意喚起とさせていただきます。

翻訳家による翻訳が完了、申請者自身がその書面を手順通り外務省へ提出。
後日、「独身証明書」原本とそれを翻訳した書面のみが返送される。
内容は翻訳ミス。すぐに先の翻訳家へ修正依頼の連絡をするも応答なし。
申請者自身で修正し書面を外務省へ返送するも、今度は「独身証明書」と「結婚資格宣言書」「旅券に関する証明書」の翻訳人は同一でなければならない、とさらなる指摘を受ける。
これはつまり、翻訳に問題の無かった「結婚資格宣言書」「旅券に関する証明書」の翻訳人(先の翻訳家)を探し出して、「独身証明書」の再翻訳+署名をさせるか、先の翻訳家は諦めて、外務省より「結婚資格宣言書」「旅券に関する証明書」を返却してもらい、申請当事者自身で改めて翻訳を行うかということになる。
この時点で、初回外務省訪問から既に2週間が経過。申請当事者も、「外務省にいるであろう翻訳家を訪ねることも可能ではあるが、私もそう気軽に何度も外務省へ足を運ぶことは不可能で、行った日にその翻訳家が現場にいなければ無駄足もいいところ」とのことで、諦めてしまったとのこと。結局このケースは、「結婚資格宣言書」「旅券に関する証明書」を大使館から再度入手することになり、
「戸籍謄本」の取り寄せからやり直しとなった。

このように、フリーランスとのやり取りはデメリットの側面も大きく、且つ全て自己責任となりますので、慎重に行う必要があります。

タイ国外務省領事局の詳細

タイ国外務省領事局は、皆さんお馴染みイミグレーション(警察庁入国管理局)がある、チェーンワタナの政府合同庁舎敷地内にあります。

・受付時間:8:30~16:30(平日のみ)
・住所:123 Chaengwattana Road, Lak Si, Bangkok
・電話番号:02-572-8442


↑BTS「ワットプラシーマハタート」駅下車、タクシーで10分ほど。

外務省の出張所として、外務省「認証印付き書類」を取得できる領事局分室がMRT「クロントイ」駅構内にもあります。

こちらは、日や時間によって翻訳家不在のタイミングがありますので、翻訳は事前に準備することをおすすめいたします。

・受付時間:8:30~15:30(月~木)、8:30~16:30(金)
・住所:Khlong Toei, MRT Blue Line, Khlong Toei, Bangkok 10110
・電話番号:02-572-8442

第3ステップ「タイでの婚姻登録」

さて、タイで婚姻登録をする際に必要となる書類が全て揃いました。

第3ステップ「タイでの婚姻登録」に進みます。

以下に、改めてその書類をご紹介いたします。

「結婚資格証明書」(日本)
「結婚資格証明書のタイ語訳」+認証印(タイ)
「独身証明書」(日本)
「独身証明書のタイ語訳」+認証印(タイ)
「旅券に関する証明書」(日本)
「旅券に関する証明書のタイ語訳」+認証印(タイ)

(日本)=在タイ日本国大使館にて入手

(タイ)=タイ国外務省にて入手

その他、「パスポート」、「ワークパーミット」、「IDカード」各原本をお忘れなく。

事前予約

上記を揃えてタイ国郡役場を訪問しますが、現在(2021年7月時点)は新型コロナウイルスの影響から、手続きは完全予約制となっています。

予約を取るために事前にタイ国郡役場を訪問するので、二度手間のようですが、初回訪問時に必要書類等の事前最終確認ができるので、当日訪問での不備発覚等が無くなるメリットもあります。

では予約を取るため、上記全ての書類を揃え、タイ国郡役場を訪問します。

今回手続きを行うのは「プラカノン区役所」です。

最寄り駅はBTS「オンヌット」駅。

テスコロータスを右手に、「バンチャーク」駅方面に徒歩5分ほどです。

プラカノン区役所

建物に入り、婚姻登録手続きの予約を取りにきた旨を受付の方に伝えます。

担当官に呼ばれるまで少し待ちます。

呼ばれたら窓口へ行き、全ての書類を担当官へ渡します。

不備が無いか確認してもらい、問題が無ければ書類は一旦返却されます。

手続き当日まで大切に保管しておきましょう。

また、準備した書類の他に、以下の手続き要件が伝えられます。

証人として、妻となる者の親戚1名の同席(IDカード原本持参)
通訳人として、第3者のタイ人で、日タイ話者1名の同席(IDカード原本持参)

通訳人は、日タイ間の通訳と、タイ語を読んで日本人にその内容を伝える作業を行い、日本語検定3級以上が目安になるかと思われます。

日本語の読み書きを行う場面は通常無く、生業として通訳人をしている必要はありません。
普段日本語を扱っているタイ人が身近にいらっしゃれば、その方にご同席いただくのもいいかもしれません。

尚、上記必要書類の種類や、証人、通訳の有無に関しては、バンコク都内であっても各区役所、各担当官毎に微妙に異なる場合があります。

 

その後、予約の取れた手続き日が伝えられます。

残念ながら、基本的に日付の選択はできません。

 

手続き日の確認が終わればこの日は終了です。

手続き当日までに証人、通訳人の手配を済ませておきましょう。

婚姻登録手続き

いよいよ手続き当日です。

前回確認が完了した書類、「パスポート」「ワークパーミット原本」「IDカード原本」を持参し、再度プラカノン区役所へ向かいます。

証人、通訳人にも同席いただきます。

担当官が、改めて前回と同じ書類が揃っているかを確認し、その後口頭で質問が始まります。

「旦那様、初めてタイに来られたのはいつですか?」

「奥様、お二人はいつお知り合いになられましたか?」

「奥様、日本へは旅行に行かれましたか?ご両親とはお会いになりましたか?」

「旦那様、今後はずっとタイにいらっしゃいますか?」

など、二人のこれまでとこれからについて、様々な質疑応答がなされます。

これは、婚姻関係を悪用するような人への対策でもあるかと思われます。

書類に不備が無ければ、「婚姻登録書のひな型」が夫用、妻用と2通渡されます。

「婚姻登録書ひな型」

それぞれ2枚綴りで、表裏印刷されています。

ここには、それぞれの氏名、手続き区役所の名前、日時や、両者の個人情報などが記載されています。

全てタイ語のため、日本人は通訳者の説明により確認を行います。

内容に相違がない場合、夫、妻、証人、通訳人の4名が、それぞれのひな型へ署名します。

署名後、結婚請負人の担当官とも少しお話をし、ささやかですが祝福の言葉などもいただきます。

「婚姻登録書」

その後「婚姻登録書」が出てきます。

こちらを受け取り、タイ側の手続きが全て完了です。

 

次は最終第4ステップ「日本側へ婚姻届の提出」です。

 

次回:タイ人との国際結婚【徹底解説】その③「日本側手続き編」

前回:タイ人との国際結婚【徹底解説】その①「在タイ日本国大使館編」

お問い合わせ先

*弊社での手続き代行は致しておりません。

本記事は、2021年10月時点の情報です。最新情報は、在タイ日本国大使館、タイ国外務省等へお問い合わせください。

在タイ日本国大使館領事部旅券、証明、戸籍国籍班
・電話:02-207-8501, 02-696-3001
・FAX:02-207-8511
・Eメール:ryouji-soumu@bg.mofa.go.jp
・ウェブサイト:https://www.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular_marriage.html

タイ外務省
・電話: 02-203-5000, 02-572-8442
・ウェブサイト:https://www.mfa.go.th/en