タイ人が注目しているのは日本旅行だけではない! 他国との差別化ポイントとは?

  • 2020年8月4日
  • 2021年11月5日
  • コラム
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タイ人が海外旅行を検討する際、日本と比較検討する国として、韓国・香港・中国・台湾などが候補にあります。

上記国に対して、いかに「日本旅行に行きたい」と思わせることができるでしょうか。今回は、日本政府観光局が調査したタイ人の外国旅行の動向をご紹介します。訪日タイ人の集客を促進させたいと考えている観光業に携わる企業様はお役立てください。

タイ人が考えている日本と競合の観光地

タイ人の海外旅行先は、マレーシアやシンガポールなどの東南アジアと、韓国、香港、中国、台湾といった東アジアが全体の8割以上を占めています。

移動距離が短く、気候風土が似ている東南アジアは訪日旅行との比較対象にはなりません。競合となる国は、韓国、香港、中国、台湾です。

特に韓国は、「桜・紅葉・雪・ショッピング」などの観光資源が日本と類似しており、一番の競合国といえます。

競合国の政府観光局に目を向けると、一般消費者に向けた広告宣伝活動を積極的に行っていることがわかります。また旅行業界は旅行博での宣伝活動や、ファムトリップ(旅行会社を対象とした視察旅行)を実施し、外客の獲得を目指しているようです。

タイ人の日本旅行に対する価格感とは

・韓国 FSC利用の5~6日のツアーが2万台〜5万バーツ台、LCC利用は1万バーツ台

・香港 1泊2日~2泊3日のツアーが1万バーツ台前半〜2万バーツ台前半、FSCとLCCに差はない

・中国 4〜6日のツアーが1万バーツ台〜5万バーツ台

・台湾 FSC利用のツアーが1万バーツ台前半〜4万バーツ台、LCC利用は1万バーツ台前半〜2万バーツ台前半

参照URL:https://www.jnto.go.jp/jpn/inbound_market/thailand02.pdf

日本旅行の低価格化が進み、価格面での韓国と日本の差は埋まりつつあります。

香港は短い日数で行く安価な旅行先と言えます。

中国はツアーの種類が豊富。さらに中国と台湾は同じ条件下(同一旅行会社、同一滞在日数)で日本よりも安く、価格競争において先んじています。

タイの旅行会社による個人旅行のパッケージ商品の販売や、主要オンライン旅行会社がタイ語サイトを開設したことから、FIT(個人旅行手配)でリピートする訪日タイ人は増えました。

日本旅行を選んでもらう効果的な方法

日本旅行を検討しているタイ人がどのような目的を持っているのか、ターゲットを絞って情報を発信する必要があります。

日本でしか体験できない情報を発信することで他国との差別化ができ、日本旅行への誘致がしやすくなります。

例えば、1年で最も訪日タイ人の増える4月中旬のソンクラン(タイの正月)期間に、訪日するタイ人リピーターの多くは、東北地方を目指します。その時期、東京の桜は終わっているため、東北の桜の名所を訪れて満開の桜を楽しむのです。

また、4月に次いで訪日タイ人が多い10月は紅葉が目当てです。東京の紅葉は11月下旬にピークを迎えますが、より気温の低い地方や山の方であれば、10月でも美しい紅葉を満喫することができます。

一年を通して温暖なタイでは、雪を体験することはできません。それゆえ、北海道を観光先に選ぶタイ人は多く、さっぽろ雪まつりはタイ人に人気のイベントとなっています。

このように、日本の四季や伝統はそれだけで旅行の目的となります。タイ人旅行者が求める日本の伝統文化や四季にまつわる情報を発信し、集客を図りましょう。

タイ人に日本旅行を訴求するために

リピーターによるFITが増え、一番の競合である韓国との差はなくなってきています。今後さらにタイ人を集客するためには、性格や趣味嗜好などを把握した上でのプロモーション企画が重要です。

タイ人インフルエンサーを起用したSNSマーケティング、多くのタイ人が閲覧するWebメディアへの広告掲載など、訪日タイ人のインバウンドを考えている自治体、企業様は弊社のお問い合わせにてご相談ください。